WEEKEND BASE

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ダニエル・ラドクリフの○○○全開!映画「スイスアーミーマン」を見た。

あらすじ

無人島に漂着した男ハンクは絶望の淵に立っていた。自ら命を絶とうとしたその時に一体の死体が流れ着いた。ハンクはその死体に思わぬ機能が備わっていることに気づき、死体とともに無人島からの脱出を試みるのであった。

 

監督・脚本はダニエル・シャイナートダニエル・クワンの2人、ダニエルズ。主演はハンク役にポール・ダノ、死体役はダニエル・ラドクリフ

 

ずーっと気にはなっていたが、まぁいつでもいいかと見ずにいた作品。タイトルは原題、邦題ともに「スイスアーミーマン」で、意味合いとしてはスイスアーミーナイフ、いわゆる十徳ナイフからきている。端的にいうと十徳死体ということでしょう。

 

ストーリーとしては様々な死体の機能が発見され、脱出に向かって行くのですが、ただの脱出物かと思いきや、主人公本人の現実世界で抱えていたトラウマを死体を通じて垣間見て行くという語り口が加わり、ゾンビものというよりは、ファンタジーものに近い印象でした。

 

監督のダニエルズはフィルモグラフィーが見つからなかったので、どうやらこれが1本目のようです。想像ですが、おそらく”十徳死体”という着想から始まった映画なので、そこに関する描写はテンポ感も良く、見ていて楽しいものでしたが、それを1本の映画にするという部分において、起承転結の特に”結”の部分がちょっと弱いなーと感じました。とはいえやはり”好きこそものの上手なれ”というべきか、

「何やその面白機能!」

「そこでそうなるんかい!」

という茶目っ気たっぷりの”十徳死体”自体を描くパートに関しては監督達も楽しんでとったんだろうなーというのが画面越しにこちらにも伝わってきます。

 

主演にポール・ダノは「どっかで見たことあるなー」と劇中ずっと思い出せずにいましたが、後から調べたら私の大好きな「リトルミスサンシャイン」の主人公家族の長男役の俳優さんであることが判明しました。それでよくよく調べてみると、結構見てきた作品にたくさん出ていたので、ポール・ダノさん、ほんとすいませんとなりました。

しかし素晴らしいのが「リトルミスサンシャイン」の時は25歳くらいである種の中二病をこじらせた様な根暗な長男という役どころでしたが、35歳となった今でもこれだけの青臭さを出せるというのがやはり素晴らしい俳優なんだなーと思わせられました。

 

あとはみなさんご存知のダニエル・ラドクリフですが、死体役というのが思った以上にハマっていて、彼でないと成り立たなかったのではないかというほどの死体っぷりでした。

ハリー・ポッター以降俳優としてチャレンジし続けるダニエル・ラドクリフの名演は見ておいて損はないと思います。

あとダニエル・ラドクリフのケツ毛も

体当たりの演技も一見の価値ありです。

 

超絶名作ではないですが、家でユターっと見るにはもってこいの面白い映画なので、あまり堅いことを考えずに、

「くだらねー」「何じゃそりゃ」

とツッコミながら、ぜひぜひ見てみてください。